「わたしたちは『離れていても』一つの体です」礼拝のオンライン配信

2021年05月29日

小樽聖公会でも、主日礼拝のオンライン配信を試験的に始めることにしました。

去年の今頃からオンライン配信をしようと断続的に検討はしていたのですが、機材の準備、配信に関する作業、日曜日に多くて20名くらいの教会で、どれくらいの人に必要とされるのだろうか・・・と逡巡しているうちに一年が過ぎてしまっていました。

今年の4月から、道北4教会(旭川・深川・留萌・稚内)の管理牧師に任命されたこともあって、この5月に初めて日本最北端の聖公会の教会、稚内聖公会へ管理用務と礼拝奉仕に行ってきました。今回はJRで行きましたが稚内までは小樽からだと7時間くらいかかります。稚内の教会の信徒は高齢の信徒が1名のみ。礼拝は私とその方の二人だけでした。

しかし、その信徒の方の言動からは礼拝が待ち遠しく楽しみにしていることが伝わってきます。二人だけのせいもあって、お互いに話しも弾んでこちらも楽しいひとときでした。初めての稚内での礼拝はたくさんのお恵みをいただきましたが、たとえ一人でも礼拝を楽しみにしている信徒がいるということ、み言葉と聖餐によって支えられ励まされている人がいる事実に私は圧倒されてしまいました。

それ以来、どうも普段教会になかなか来られない信徒のことがいつもより気になりだし、なんとかせめて礼拝(祈り)によって福音を分かち合えたらとの思いが強くなりました。

そんななか、5月に司祭按手式のオンライン配信を「それなりに」うまく行えたこと、7月以降にオンラインセミナーや礼拝配信が数件続くことにより、そのための準備等で機材の拡充、配信の知識とスキルに多少自信がついたこともあって、教会でもオンライン配信を行ってみようと決心がつきました。

思いがけないケガで入院している信徒、農業に従事しているため日曜日になかなか教会に来られない信徒、コロナ禍で往来を控えざるを得ない信徒等、つぎつぎとその方々の顔が頭に浮かびます。牧師としてはこの取り組みが牧会の一助となり、信徒の霊的な糧を得るために役立ってくれればと願うばかりです。

合理性と効率性が優先されるような現代の社会ですが、教会はいつも「ひとり」も大切にするところであることを忘れないようにしたいです。

聖餐式のパン裂きのところで「わたしたちは多くいても一つの体です」(1コリ 10:17)とパウロの言葉で応答しますが、「わたしたちは『離れていても』一つの体です」ということもここに含まれていることを覚え続けたいと思います。


日本聖公会 北海道教区 小樽聖公会
047-0026 北海道小樽市東雲町10-5
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